拝啓、大好きな先輩へ




卒業 おめでとうございます。

僕と先輩が はじめて会ったのは小学生の時でした。

小学校を卒業しても 中学でまた一緒だから 特に悲しくはありませんでした。

中学で また会えて 同じ部活に入って 凄く楽しかった。

そして

先輩に対して 「好き」 という気持ちが芽生えたのは去年の夏でした。

同性である という戸惑いを感じながら 先輩が好きだということを確信しました。


先輩は よく 僕のことを「大好き」だと言ってくれます。

冗談 そして 友情 のつもりの大好きだと 僕は思って 受け止めていました。

そして僕も 「僕も好きだよ」 と 返しました。

先輩は ありがとう と笑いました。

先輩の笑顔が 凄く 凄く 切なかったです。


先輩はいつも 誰かのことが好きでした。

その対象は 先輩の先輩であったり 同じクラスの男子であったり

僕は いつも 先輩が楽しそうにその人の話をするのを聞いていました。

その相手が 僕にならないかな と願ったのは 何度目でしょうか。


僕は 先輩に手が届かないと思い 男の人を好きになろうと 努力しました。


僕に 彼氏ができたとき

先輩は おめでとう と言ってくれました。

なぜだかわからないけれど 泣きそうに なりました。

僕は 先輩が好きなんです。

彼氏よりも 僕は 先輩が好きです。


でも そんなこと言えない。


先輩は 僕にとって 遠すぎました


同性だということで 先輩はいろんなことを僕に話してくれました。

時には 僕の相談を真剣に聞いてくれました。

コロコロと表情のかわる先輩が 大好きでした。

僕は なんでも僕に話してくれる先輩が 大好きでした。


でも なんでも話してくれる ということが 今は 凄く痛いのです


「私 昨日 告白されたんだ」

と言う先輩は 凄く 凄く 可愛かったです。

ああ

このまま 幸せになって欲しい そう思いました。

返事はまだしていなくて 卒業式の日に 返事を出すそうです。

でも OKを出すということを 僕に教えて くれました。

うん。

僕は なにも言えないのです。

ただ 言われたとき おめでとう と 先輩が僕に言ってくれた時のように 笑いました。


今日は 卒業式でした。

卒業 おめでとう。先輩。

これで お別れです。


僕は 先輩が好きでした。

同性など 関係なく 先輩が好きでした。

こんな 変な僕を 先輩は笑うでしょうか?


ですが 今 先輩への思いはこれだけです。


彼氏と

幸せになってください


本当に 卒業おめでとう。 先輩


大好きです。



拝啓 大好きな先輩へ